尖沙咀での思いがけない出会いと、忘れられない美味しい体験をお届けします。
人生で一番美味しかったチャーハン(続き)
私はTシャツを購入したお店のおじさんに連れられて、雑居ビルの6階にあるレストランにやってきました。観光客らしき人はおらず、私だけが外国人で、他は全員現地の人でした。
私はレストランの片隅にある、お世辞にも良いとは言えない席へと案内されました。
問題は、メニューに何が書いてあるかほとんどわからないこと。「肉」や「魚」はわかるものの、他は謎の漢字ばかり。「炒」は炒め物?「粥」はお粥っぽい?といった具合に、ほとんど想像に頼るしかありませんでした。
店員さんの中に日本語も英語も話せる人がいなかったので、一気に窮地に立たされた感じです。料理の注文には、なかなかジェスチャーは使えないのを実感しました。
ここは運に任せるしかありません。
そんな時、「炒饭」という文字を目にします。「饭」っていう字、何となく「飯」という日本語に似ていませんか?
ご飯を炒めるだから、ひょっとしたらこれチャーハンのことかなと思って、店員さんに「チャーハン?」と聞いてみると、「チャーオ ファーン」と返ってきました。
発音が完璧すぎて、逆に確信が持てませんでしたが、これ、きっとチャーハンに違いない!
そして次に見つけたのが「炒合菜」。これ何となく「野菜の炒め合わせ」って感じしませんか?
正解でした。豚肉と野菜の炒め合わせです。実は僕の大好物だったんです!
この2つに大好きなスープを注文して来るのを待ちます。
店内では、外国人の私を不思議そうに見る視線を感じました。
電話が7~8台並んでいて、『ご自由にお使いください』という感じでした。カイタック空港同様、香港ではやはり電話が無料で使えるようでした。
ここで食べた「チャーオ ファーン」は、私の人生の中でもっとも美味しいチャーハンでした。スープも炒合菜も絶品! まさに最高の体験でした。
良くしてくれたお店の人に「美味しい」と伝えたいのですが、日本語も英語も通じません。
ふと、日本語でも『美味しい』の意味を持つ漢字を思い出し、メモ用紙とペンを取り出して『美味』と書いて見せたところ通じました。
そしてもの凄く喜んでくれました。
こういう何気ないやり取り、店員さんの笑顔、私は大好きです。
最高に美味しいレストランに連れて行ってくれたお礼を言いたくて、Tシャツを買ったお店に戻り、ジェスチャーと簡単な英語で『ありがとう』と伝えたところ、おじさんはニコッと笑ってくれました。
その時のおじさんの笑顔は今でもはっきりと思い出すことができます。
尖沙咀の散策は続く
食事を終えた後、尖沙咀の街の散策を続けました。
私が香港で買ったTシャツは500円ぐらい。値段は安かったけど、決して粗悪なモノではなく、結構お洒落で気に入ったモノでした。
日本で見かけたことがないもので意外だったのは、スポーツ用品で有名なプーマのブティックがたくさんあったこと。お店というよりもブティックという感じで、ちょっと高級感を出していました。
見たこともないプーマのお洒落なジーパンが2,000円で手に入ったのは大満足でした。日本から履いっていった古いジーパンとは、この瞬間にさよならすることとなりました。
尖沙咀の散策はとてもエキサイティングなものとなりました。次回は散策の続きをお伝えしたいと思います。思ってもいなかった嬉しいことがありました。
お楽しみに!
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