漢方薬局の先生から香港での買い付けの仕事をいただいて、夢に描いていた海外への第一歩を踏み出す準備が整いました。そして、いよいよその旅立ちの瞬間が近づいてきました。
成田空港への道のり
香港へのフライトは午後の最終便。確実に窓側の席を確保したかったので、成田空港に出発の4時間前に到着できるように家を出発。
仕事をいただいた漢方薬局の先生が心配していたので、途中、立ち寄ってご挨拶をしました。
成田空港へは京成電鉄を利用。旅好きの方なら共感いただけるかもしれませんが、スカイライナーという便利な特急は使わず、あえて普通の特急を選びました。
30分の差なんて、時間に余裕のある学生にとっては些細なことです。お金が浮いた分で美味しいものを食べられる、そんな小さな楽しみを求めていたのです。
空港での余裕
何の問題もなく、予定通り無事に成田空港に到着です。
それまでに飛行機に乗ったことはなかったものの、海外の友人の出迎えや見送りで成田空港には何度も足を運んでいたため、空港の雰囲気には慣れていました。
チェックインも問題なく済ませ、無事にチケットを手に入れました。
でも、ここで1つの問題が。当然のことながら、出発まで4時間という長い時間が残ってしまったのです。
空港の雰囲気は今でも大好きですが、1人で4時間はさすがに長い。
何をして過ごそうかと考えた末に、見学デッキへ行き、到着する飛行機や離陸していく飛行機をひたすらボーッと眺めていました。
飛行機のエンジン音に耳を澄ませたり、あの飛行機はどこに行くんだろうと思いを巡らせたりしているうちに、時間が経つのを忘れてしまいました。
自分が乗る飛行機を見送る!?
ふと気づくと、かなり時間が経過していました。急いで搭乗ゲートに向かうも、途中、出国手続で手間取ります。成田空港は慣れていると思っていたけど、出国手続は初めてだったのです。そこから先は未体験ゾーンでした。
それでも何とか搭乗ゲートに到着。そこには「UA830」と書かれた表示板。でも何故かゲートは閉まっている。
状況が飲み込めず、近くにいた係員の方に「すみません、ユナイテッドの830便なんですが…」と尋ねると、彼女は驚いた様子で「えっ、乗らなかったんですか!? あれですよ!」と指差した先には、ボーディングブリッジを離れていく飛行機が…。
その瞬間、ガーンという音が頭の中で鳴り響き、目の前が真っ暗になりました。これは単なる比喩表現ではありません。本当に真っ暗になったのです。
そして、まるで足元の世界が崩れ落ちるような感覚で、何が起きたのか理解するまで時間がかかりました。
絶望の中で
その時、頭をよぎったのは、「オレの海外旅行は成田で終わった…」という絶望感。そして、「漢方薬局の先生にどうやってお詫びしよう?」という申し訳ない気持ち。少し冷静になってから、「オレのスーツケースはあの飛行機の中!」
あとで知ったことですが、通常、飛行機はチェックインを済ませた人が全員搭乗を終えるまで出発しません。これは、爆発物をチェックインして本人が搭乗しないという危険を回避するためです。
でも、その辺が緩かったんでしょうね。スーツケースだけが香港へと旅立って行ってしまいました。
次回はこの後どうやって香港にたどり着いたのか、その奮闘記をお伝えします!
どうぞお楽しみに!
この旅から学んだこと(その1)
格安チケットは早朝とか深夜便とか、不便な時間帯のものが一般的です。今回のように最終便だと、現地に到着するのが深夜となり、すぐにホテルに宿泊することになります。
結局、ホテル代の分、余計にお金がかかってしまうので、ホテル代が節約できる日中の便を選んだ方がいい場合もあります。その辺を考慮に入れて計画をたてましょう!
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