前回、マカオへ足を伸ばし、タイパ島にやってきました。今回はどんな驚きや出会いが待っているのでしょうか?
自然の楽園タイパ島
タイパ島の自然は素晴らしく、とても気に入ったのですが、大自然の中に1人ぽつんと取り残された感じです。マカオの滞在時間が短いことを考えると、早く本土に戻って、他の所を見学したくなりました。
ただ、どうやったら本土に戻れるかがわかりません。見渡す限り自然公園で、誰もいません。シャトルバスに乗るときに渡されたチケットを見ると、迎えは4時間後です。全然意識していなかったのですが、なんと、気づかぬうちにバーベキューのチケットまで付いていました。
素晴らしい所ですが、この状況で4時間も待たなければならないなんて、まったく予想外で、少し焦り始めました。
誰かいないかと探し回っていると、公園の手入れをしているらしきおじさんに出会いました。英語はまったく通じなかったのですが、とにかく「bus」を連呼して、本土に戻りたいことをアピールします。
ただ、残念ながら「bus」も通じませんでした。頼みの綱も断たれたように感じ、どうしようかと悩みましたが、これもまた旅の運命かもしれないと自分を落ち着かせました。
そして諦めて、自然の中で4時間ボーッとすることにしました。すると、私のことを呼ぶ声が聞こえます。
先ほどのおじさんが、何だか偉い人を連れてきてくれたようでした。見た目は香港映画スターのジャッキー・チェン氏と共演していた「燃えよデブゴン」のサモ・ハン・キンポー氏の若い頃にそっくりです。
シルクの白いシャツに、シルクの黒いズボン。明らかに高そうな服を見て、私の頭の中では、『香港マフィア』の一言が甦りました。まだ克服できていなかったようです。
後ずさりしたい気持ちを抑えていると、とてもきれいな発音で「May I help you?」の一言が! まるで救世主の声が聞こえたかのように感じました。
「ここは素晴らしい所だけど、用事を思い出したのでホテルに戻りたいんです」と伝えると、「シャトルバスのクーポンを見せてください」と。
それを見て、「バーベキューやバスにはもう乗らなくてもいいのですか?」と聞かれたので、「はい」と答えると、「じゃあ車でホテルまで送る」と若い人の運転でホテルまで送り届けてくれました。
本当に親切にしていただいて感謝しかありません。もちろん口には出していませんが、「デブゴン」とか「香港マフィア」とか思っただけで罰当たり、深く反省です。
聖ポール天主堂跡
ホテルまで送ってもらい、まず向かったのが「聖ポール天主堂跡」です。マカオに来たら必ず訪れるべき場所と言われていますが、1835年の火災により残存するのはファザード(正面の建築)と階段のみ。正直なところ、私にとっては「こんなもんか」といった印象でした。
もちろん、1602年に建てられた歴史あるイエズス会の教会のファザード(正面の建築)は見事で、精霊や天使、聖母マリア、キリストといった宗教的モチーフが彫り込まれた彫刻も細かく美しいものでした。
しかし、どこか物足りなさを感じてしまい、「これが有名な聖ポール天主堂跡か…」と少し拍子抜けしました。
火災前はきっと豪華絢爛で、宗教的な荘厳さが溢れていたんだろうなと想像してみましたが、現地で感じる雰囲気は少し寂しいものでした。
納骨堂や博物館もありますが、私自身の興味とは少しズレていたため、軽く見学して次の場所へ移ることにしました。
次回はいよいよ、マカオで最も有名な観光スポットに足を運びます! 果たして、どんな驚きが待っているのでしょうか?
おたのしみに!
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