買い付けた漢方薬が100kg以上も届いて途方に暮れていた私ですが、何とかこの危機を乗り越えようと情報収集に奔走するお話しの続きをご紹介します。はたしてどうなるのでしょうか?
できれば夢であって欲しかった、、、
目を覚ますと、目の前には散乱したダンボールの山。夢ならどれほど良かったかと、思わずため息が出ました。漢方薬を詰め込んだ箱が部屋中にあふれ、どうやってこの荷物を処理するのか全く見当がつかない状態です。
ルームクリーニングのスタッフに申し訳ない気持ちで、多めにチップを渡して空き箱の片付けをお願いしましたが、それでも頭の中はぐるぐると問題解決の糸口を探していました。
航空会社の事務所での救い
この日は、午後からは香港半日バスツアーが控えていましたが、午前中は再びアメリカン航空の事務所に向かうことにしました。前日に得た情報だけでは不安が残り、何か他に打開策がないかを探るためです。
事務所に着いて、対応してくれた男性スタッフに「荷物が70kgになりそうです」と伝えると、彼は驚きの表情を浮かべて「何をそんなに買ったんだ?」と尋ねてきました。
「漢方薬です」と答えると、彼はニヤリと笑って、「ONE O ONEは買ったか?」と聞いてきました。当時、日本で大きな話題となっていた毛生え薬「101」のことでした。
私が「買いませんでした。効かないから」と答えると、彼は大笑いしながら「正しい判断だ! あれは効かない!」と言ってくれました。お互いに笑い合い、ちょっとした緊張がほぐれた瞬間でした。
そのおかげか、彼はさらに詳しい情報を教えてくれました。「チェックインする荷物は一応25kgまでだが、実際には30kgを超えなければ大丈夫だろう。手荷物も本来は1個だけど、サイズ内なら2個まで見逃してくれることもある」とのこと。
この貴重な裏情報が、私にとって大きな救いとなりました。
豪華絢爛な水上レストランでの経験
午後は、香港の有名な観光名所を巡る半日バスツアーに参加しました。正直なところ、既に数日観光をしていたので、あまり期待はしていませんでしたが、特に印象に残ったのは巨大な水上レストラン「ジャンボ」です。
全長約76メートルの船が、まるで海に浮かぶ竜宮城のように豪華絢爛な姿を見せ、香港観光のシンボルともいえる存在でした。船内に入ると、チャイナドレスを着たウエートレスたちが出迎えてくれ、内装もまるで中国の宮殿のような豪華さ。
3階建ての船内で一度に2000人以上を収容できるという規模の大きさに圧倒されました。
ただ、正直に言うと料理の味は少し期待外れでした。B級グルメ好きな私にとって、豪華すぎる食事よりも、前日に食べた地元のチャーハンの方が美味しかったというのが本音です。
それでも、エンターテイメントとしての価値は十分で、観光客を楽しませる工夫が随所に見られました。
ツアーでの出会い
ツアー客の中には日本人の男性2人組と女性2人組がいて、偶然同じテーブルになりました。自然と話が弾み、私は自分の抱えている荷物問題を打ち明けました。
すると、その中の1人の男性がとても詳しく、船便が安いことや、別送手続きをしておくと関税がかからないことなど、役立つアドバイスをたくさん教えてくれました。
さらに彼は、航空チケットの裏技も伝授してくれました。彼は香港で成田経由の○○行き1年間オープンチケットを購入して、成田まで乗り、その後行き先を1年以内に変更するという方法を使っていたのです。
これにより、正規のチケットが非常に安くなるという話を聞いて、私は驚きとともに感心しました。
ピンチはチャンス?
荷物の問題で焦りながらも、香港での出会いや経験を通じて得られた情報は、今後の旅に大いに役立ちそうです。どんな困難も乗り越える方法があると、少しだけ希望が見えた瞬間でした。
この旅はまだまだ続きますが、果たして無事に荷物を持ち帰ることができるのか…
次回もどうぞお楽しみに!
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